2025年に成人式を迎える皆さんへ。『周りと同じスーツは着たくない』と考えるあなたのために、一般的な常識に捉われない、お洒落で自分らしい服装を徹底ガイドします。
この記事では、おすすめの5大ブランドセットアップから、第一印象を決めるコート5選、足元で差がつくブーツ5選、そして服装に関する不安を解消するQ&Aまで、あなたの特別な一日を最高のものにするための全てを詰め込みました。
まずは、この記事を書いた私自身の体験談からお話しします。
はじめに:あなたの「好き」を応援する
【体験談】「私も、成人式の服装に悩んだ一人でした」
この記事を書いている私自身も、成人式を控えていた頃、何を着るべきか真剣に悩みました。しかし、その「何を着ようか」と迷っている期間は、振り返ってみても非常に楽しかった記憶があります。
周りのお洒落な友人や、成人式を経験した年上の人に話を聞き、スーツというよりはデザイナーズブランドのセットアップを中心に、オンラインサイトを見たり、実際に店舗へ足を運んだりしました。
私がこだわったのは、服のアイテム単体だけではありません。好きなブランドのコレクションルック(ショーのスタイリング写真)を参考に、「このスタイリングに、どう自分らしさを加えるか」「世界観をどう表現するか」まで、とことん試行錯誤しました。
最終的に私が選んだのは、パワーショルダー(肩を強調したデザイン)の、黒いダブルジャケットのセットアップです。
なぜそれを選んだかというと、「成人式当日だけではなく、その後の日常でも着回せる」ことを最重要視したからです。ジャケット単体、スラックス単体でも、手持ちの服と組み合わせられる一着を探しました。
当日は、そのセットアップにスカーフや小物を合わせ、自分なりのドレッシーかつエレガントなスタイリングで参加しました。友人から「すごく似合ってる」と褒められたこと、そして何より、誰とも服装がかぶらなかったことは、今でも誇らしい思い出です。
他人の目を気にせず、自分が「かっこいい」と信じる服装で参加できたあの日を、心から良い思い出だと感じています。
一般的なスーツスタイルも一つの選択肢ですが、成人式の服装にはもっとたくさんの可能性があります。この記事では、あなたの個性を表現できる、様々なスタイルの服装を具体的に提案します。
この記事を読めば、「一般的な服装の枠に収らず、自分の好きなスタイルで成人式に参加してもいいんだ」と、自信と勇気を持てることを約束します。
成人式で「自分らしい服装」を選ぶべき3つの理由
成人式で服装にこだわることには、明確な理由があります。 それは、他の誰でもない、あなた自身にとって大切な意味を持つからです。
理由1:「一生モノの思い出」を、一番自分らしい姿で残すため
成人式の写真は、5年後、10年後も大切な記録として残ります。
その写真を見返した時、「周りに合わせて無難な服にしてしまった…」と後悔するのか、「この格好、今見ても自分らしくて良いな」と誇らしく思えるのか。その差は非常に大きいものです。
流行や常識に流されるのではなく、その時の自分が心から「好き」と思える一着を選ぶことは、未来の自分への大切な贈り物になります。
理由2:「久しぶりに会う仲間」に、今の自分を伝えるため
成人式は、地元の旧友たちと久しぶりに再会する場でもあります。
服装は、言葉以上に「自分が今、どんなことに興味を持っているか」を伝えるメッセージになります。あなたがこだわり抜いた一着は、「〇〇らしいね!」「すごくお洒落になったな」といった、会話が弾むきっかけになるかもしれません。
理由3:新たな門出を、自分が納得する姿で迎えるため
何よりも、成人式は他の誰でもない、あなた自身が「大人の仲間入り」をしたことを祝うための一日です。
周りの目を気にして選んだ服ではなく、自分が心から「着たい」「これが今の自分だ」と思える特別な一着を纏うこと。それによって得られる自信や高揚感は、その日一日をさらに特別なものにします。
スタイル別・成人式のおすすめセットアップ5選
成人式の服装に「こうあるべき」という固定観念はありません。「スーツ」という言葉の枠に捉われず、あなたが心から「着たい」と思える一着を選ぶことこそが、その日を最高の思い出にします。
ここでは、一般的なスーツとは一線を画す、深い哲学と世界観を持つ5つのブランドと、そのセットアップスタイルを提案します。
1. sulvam(サルバム):『“即興性”が生む、一点物のアートピース』
デザイナー藤田哲平氏が手掛ける「sulvam」の根底には、音楽のジャズセッションのような「即興性」と、「服は人が着て初めて完成する」という哲学があります。
その哲学を体現するのが、このセットアップです。一見すると上品なブラックのウールギャバジン(高密度で織られた、光沢のある丈夫な生地)ですが、sulvamのシグネチャー(象徴)であるアシンメトリー(左右非対称)なカッティングや、ポケット部分からあえて異素材を覗かせるレイヤードデザインが施されています。
この計算された「未完成さ」こそが、成人式という画一的になりがちな場で、あなたの個性を雄弁に物語ります。「派手すぎる装飾」ではなく、しかし「シンプルすぎない」。緻密なパターン(型紙)とディテールに宿る、sulvamならではの遊び心が、あなたの感性を表現する一着となるはずです。
2. IRENISA(イレニサ):『上質な“遊び心”を纏う、大人の選択』
「IRENISA」の魅力は、「上質な素材と、既成概念に捉われない遊び心」の両立です。デザイナーは、その服を「大人のための、上質な遊び着」と表現します。
このチャコールグレーのショールカラージャケットは、その哲学を象徴しています。一見、非常に王道で紳士的なデザインですが、衿の形に微細なカットの変化を加えたり、アームに程よいゆとりを持たせたりすることで、堅苦しさを取り除き、洗練された「余裕」を演出しています。
そして、その世界観を支えるのが、日本のウール産地・尾州で織られたファインメリノsuper120's(繊維が非常に細く高品質なウール)という圧倒的な素材です。シャツにできるほどの薄さと光沢感を持ち、シワになりにくく手洗いも可能。極薄の肩パッドで仕立てられた軽い着心地は、成人式で「頑張りすぎた」印象を与えたくない人にとって、最適な選択肢です。
3. Yohji Yamamoto POUR HOMME(ヨウジヤマモト プールオム):『“黒”という哲学と、“反骨”の精神』
「Yohji Yamamoto」は単なるブランドではなく、一つの「思想」です。デザイナー山本耀司氏が追求し続ける「黒」という色には、「流行に迎合せず、自分の価値観で服を着る」という強い反骨精神が込められています。
その思想を最も色濃く体現するのが、ブランドの象徴である「ウールギャバジン」と、定番の「袴(はかま)パンツ」を合わせたスタイルです。シンプルなテーラードジャケットに対し、デザイン性の高い袴パンツを合わせることで、オリジナリティ溢れるスタイリングが完成します。袴パンツの流れるようなラインと存在感のあるボリュームは、Yohji Yamamotoらしい静かな強さと品格を体現します。
成人式という「常識」や「普通」が求められがちな場で、あえてこのスタイルを選ぶこと。それは、これから始まる新しい人生において、何物にも縛られずに自分の道を歩むという「決意表明」そのものになるはずです。
4. DEVOA(デヴォア):『“人間工学”が導き出す、究極の着心地』
「DEVOA」の服は、デザイナー西田氏の医学や人間工学の知識を基に、「人間が動くこと」を大前提として設計されます。
その哲学は、この構築的なテーラードジャケットとスリムパンツに凝縮されています。一見すると非常にシャープで細身のシルエットですが、肩甲骨の動きを妨げない独自のパターンメイキング(型紙の設計)により、腕を上げたり曲げたりする際のストレスがほとんどありません。
また、ボタンにはジャケットの中でも特に格式が高いとされる「拝みボタン」(左右のボタンを中央で合わせる仕様)を採用。日本のウール産地・尾州で制作されたウール100%ギャバジンの美しいドレープ(生地のたるみ)と相まって、クラシックで大人な印象を与えます。
成人式当日は、慣れない服装で長時間過ごすことになります。「フォーマルな見た目」と「一日中疲れない着心地」という、相反する要素を両立させたDEVOAは、あなたの晴れの日を最高のコンディションで支えてくれる一着です。
5. JULIUS(ユリウス):『“退廃的”なムードを纏う、力強い黒』
「JULIUS」は、黒を基調とし、都市の退廃的なムードや工業的な要素を色濃く反映したブランドです。このスタイルは、成人式の「決められた服装」というイメージを覆す、力強い提案です。
そのダークで力強い世界観は、このセットアップスタイルに明確に表れています。シャープなネックラインを持つ一つボタンのジャケットに対し、ワンタック(生地を一つまみして作るヒダ)によって生まれるドレープを主役に据えたワイドパンツ。歩くたびに陰影が揺れる立体的なシルエットが特徴です。
生地にはウールとヴィスコース(レーヨンの一種)のクレープ生地を使用し、その細かなシボ(凹凸)がドライな肌触りを生み出します。インナーにドレープを際立たせたニットソーを合わせれば、シャツやネクタイをせずとも、極めてファッショナブルなスタイルが完成します。
ここで紹介した5つのスタイルは、あくまで私たちが提案する一例です。
インナーに合わせるシャツやニット、小物などは、あなたが「これだ」と思うものを自由に組み合わせてください。
そして何より、これらのセットアップは全て、成人式という一日だけで終わるものではありません。 ジャケット単体、パンツ単体として、あなたの日常着(デイリーユーズ)として長く活躍し続けます。
第一印象を決める「コート」厳選5選
メインとなるセットアップを選んだら、次に重要なのがコートです。 成人式当日は冬。会場の外で友人たちと再会する時、あなたの第一印象を決めるのは、ジャケットの上に着るコートです。
コートを必ず羽織るということは決してありませんが、コートがあればよりオリジナリティを表現できます。ここでは、先ほど紹介したセットアップの世界観をさらに高め、成人式という特別な場にふさわしい5つのコートを厳選して提案します。
1. sulvam / Long Broken Coat (Black Black) / WW-C01-400
成人式から冠婚葬祭まで、長く使える「戦闘服」になる一着
成人式という晴れ舞台から、その後の冠婚葬祭までを見据えた一着を探している人に最適です。クラシカルなロングコートをベースにしているため、フォーマルな場にも対応できます。
その上で、ブランドのシグネチャー(象徴)である断ち切り仕様のヘムライン(裾)や、裏地が大胆に覗くアシンメトリー(左右非対称)な裾のデザインが、静かな個性を放ちます。 素材は上質なウール100%で、しっとりとした重厚感と自然なドレープ(生地のたるみ)がありながら、質量が軽いため、室内で脱いで手持ちする際もストレスになりません。
モードにもクラシックにも振れるこのコートは、あなたのスタイリングの強力なアクセントとして、今後何年にもわたって活躍します。
2. IRENISA / Double-Brested Chester Coat (Chacoal Gray) / IH-25FW-C034-ND8
コートを主役に。洗練された大人の印象を与えるミニマルな一着
成人式ではコートを主役にし、洗練された大人の印象を与えたい人に推薦します。ピークドラペル(尖った襟先)とダブルブレス仕様が、これ一着でコーディネートが成り立つほどの存在感を生み出します。
特徴は、シャツにもできるほどの薄さの上質なウールギャバジン素材。肩パッドや衿裏のカラークロス(別布)など、丁寧な仕立てでシルエットを作り込んでいるため、驚くほど軽い着心地を実現しています。
ジャケットの上からでも羽織れるよう、身頃はややリラックスしたボリューム感で設計されており、デイリーユースでも重宝すること間違いありません。
3. Yohji Yamamoto POUR HOMME / terrocoat (Black) / HM-C02-100
羽織るだけで様になる、圧倒的なオーラと個性を纏うコート
羽織るだけで圧倒的なオーラと個性を纏いたいなら、このコートがその答えになります。オールブラックのスタイリングに、強烈なアクセントとして映えます。
Yohji Yamamotoのシグネチャー素材であるウールギャバジンを使用。最大の特徴は、生地を折り畳むようにフロントを留める独特の構造です。フロントを開ければ、余った生地が流れるように豊かなドレープを生み出し、閉じれば構築的で印象的な佇まいに変化します。
ドルマンスリーブ(袖付けが広くゆったりした袖)で肩幅も広いため、厚手のインナーの上からも問題なく着用でき、モードな雰囲気と実用性を両立しています。
4. DEVOA / Soutien Collar Coat Cashmere / Cotton (BLACK) / CTJ-CSLH
社会人になっても重宝する、本物の素材感と普遍的なデザイン
成人式を機に、社会人になってからも長く愛用できる、本当に上質なコートを手に入れたい人におすすめです。 ネパール産カシミヤ(表側)とコットン(裏側)で製作されたオリジナルのダブルフェイス生地は、一目で伝わる膨らみと、軽さ、柔らかな手触り、そして高い保温性が特徴です。
デザインは、チンストラップ(襟元の留め具)などミリタリーのディテールを加えた、クラシックなステンカラーコート。この普遍的なデザインと美しい縦長のシルエットは、どんなスタイリングにも品良く馴染みます。
歳を重ねても愛用いただける、まさに「一生モノ」の投資にふさわしい一着です。
5. JULIUS / COTTON MOLESKIN COAT (BLACK) / 917COM4
防寒性とデザイン性を両立し、自分だけのアイデンティティを確立する
防寒性という実用性と、アヴァンギャルド(前衛的)なデザイン性を両立させ、自分だけのアイデンティティを確立したい人に推薦します。
高めのスタンドカラーは首元を包み込み、防寒性を確保しつつ、開閉によって表情を切り替えられます。フロントはジップ開閉を比翼調のパネル(布で隠す仕様)で覆い、風の侵入を防ぎつつ見た目はミニマルに。
高密度コットン特有のマットな表情と、縦方向に走るステッチワークが、JULIUSらしい緊張感のあるモードな雰囲気を加速させます。
全体の印象を決定づける「ブーツ」厳選5選
足元は、コーディネート全体の印象を決定づける最も重要な要素です。
一般的なビジネス用の革靴(短靴)ではなく、ブーツを選ぶことで、成人式のスタイリングは一気に個性的で重厚なものになります。
ここでは、先ほどのセットアップスタイルをさらに格上げする、5つのブーツを厳選して提案します。
1. Ann Demeulemeester / Heiko Laced Back Ankle Boots / CO02MA40
正面はシックに、背面で個性を語るブーツ
成人式で「悪目立ちはしたくないが、確かな個性は主張したい」という人に最適です。 フロントはプレーンなラウンドトゥ(丸みを帯びたつま先)で主張しすぎないため、IRENISAやsulvamといった品のあるセットアップにも違和感なく馴染みます。
このブーツの真価は、その背面にあります。背面のレースアップディテールは、歩いている時や後ろから見られた時に、初めて気付くようなさりげないデザインです。
高品質なイタリア製カーフレザーのマットな質感が、その個性を品良くまとめています。成人式という場にふさわしい、知的な自己表現を可能にする一足です。
2. GUIDI / Back Zip Boots Single Sole Wide Model (Black) / 988X
「本物」を知る人のための、履き手が育てるブーツ
ファッションが好きな人にとって、「GUIDIを履く」ということ自体が特別な意味を持ちます。このブーツは、成人式をスタートラインに、「一生モノ」の革靴を育てていきたいと考える人に最も推薦したい一足です。
製品タンブラーダイ(製品が完成してから染色する技法)による、ヌメりのある独特の光沢とアタリ(色ムラ)は、GUIDIレザーでしか味わえません。また、ホールカット(一枚革で仕立てる技法)により、履き込むごとにオーナーの足の形に吸い付くように馴染み、前方に美しい皺が刻まれていきます。
この「X品番」モデルは、定番(988)の木型をワイズ幅(足幅)を広げたものです。「GUIDIに憧れていたが、足幅が合わなかった」という多くの人の悩みを解決し、最高のデザインと快適な着用感を両立しています。
3. MAISON MARGIELA / Tabi Chelsea Boots (Black) / S57WU0150
伝統と革新を両立する、最も知的なアイコン
Maison Margielaの「タビ」(スプリットトウ)は、ブランドの哲学を象徴するアイコンです。これを履くことは、「自分は他とは違う価値観を持っている」というアイデンティティを、最も知的に表現する手段となります。
このブーツが優れているのは、チェルシーブーツ(乗馬由来のサイドゴアブーツ)という伝統的なデザインをベースにしている点です。これにより、アヴァンギャルド(前衛的)でありながら、フォーマルなセットアップスタイルにも違和感なく溶け込みます。
両サイドの伸縮ゴア(ゴム素材)により着脱が非常にスムーズで、踵(かかと)の一本ステッチが、その哲学を静かに示します。成人式で「伝統を踏まえつつも、自分らしくありたい」と願う人に完璧に応えてくれる一足です。
4. The Viridi-anne / KIDS LOVE GAITE Collaboration In Heel Boots / VI-KLG-001-09
自然なスタイルアップ効果と、語れるストーリーを持つ一足
成人式は、写真を多く撮る一日です。このブーツは、4.5cmのインヒール仕様になっており、着用するだけで全身のバランスが整い、セットアップやコートを羽織った姿を最も美しく見せてくれます。
さらに、シューズブランド「KIDS LOVE GAITE」とのコラボレーションであり、2008年モデルの復刻という語れる「背景」も魅力です。 素材には、イタリア産マレンマレザーという非常に高品質な革を使用。上品な光沢ときめ細かい銀面(革の表面)は、大人の品格を足元から演出します。
バックジップで着脱も容易、かつビブラムソールで歩きやすい。デザイン性、スタイルアップ効果、実用性の全てを兼ね備えた一足です。
5. JULIUS / COW SKIN BOOTS (BLACK) / 907FWM1
ボトムスのボリュームに負けない、スタイルの土台となるブーツ
Yohji Yamamotoの袴パンツや、JULIUS自身のワイドパンツのように、ボリュームのあるボトムスを選ぶ場合、足元が貧弱だと全体のバランスが崩れてしまいます。このブーツは、そのボリュームあるソールデザインによって、そうした力強いボトムスを完璧に受け止め、スタイリングの土台を安定させます。
高密度なカウレザー(牛革)をベースに、ナイロン生地で切り替えを施したデザインが、オールブラックのスタイルに素材感の違いというアクセントを加えます。ボリュームがありながらも汎用性の高いデザインは、JULIUSの世界観を足元で完成させるだけでなく、多くのモードスタイルに対応可能です。
【Q&A】成人式の服装の不安、ここで解消します
ここまで様々なスタイルを提案してきましたが、それでもまだ「本当にスーツじゃなくて大丈夫だろうか」という不安が残っているかもしれません。 ここでは、読者の皆様からよく寄せられる質問に対し、私たちの経験と考えを具体的にお答えします。
Q. スーツじゃないと、式典で浮いてしまいませんか?
A. 大丈夫です。自信を持って、あなたの「好き」を貫いてください。
まず、導入でお話しした通り、筆者である私もスーツではない服装(デザイナーズブランドの黒いセットアップ)で参加しました。
正直、当日の会場に着くまでは「もしかしたら浮いてしまうかも…」という不安が少しありました。しかし実際には、友人たちから「すごく似合ってる」「〇〇(私)らしいね」と褒められましたし、誰とも服装がかぶらなかったことが、むしろ誇らしい気持ちになりました。
大切なのは、TPO(場所や雰囲気に合わせた服装)を意識することです。例えば、Tシャツにデニムのようなラフすぎる格好は適切ではありませんが、この記事で紹介したようなセットアップやジャケットスタイルは、式典という場にふさわしい「品格」を十分に備えています。
あなたの個性的なスタイルは「浮く」のではなく「際立ち」ます。他人の目を気にしすぎず、自分が「かっこいい」と信じる服装で、堂々と参加することが最高の思い出に繋がります。
Q. 「目立ちたい」けど、どこまでOK?派手すぎると悪目立ちしそうで不安です。
A. 「品のある範囲で目立つ」のが、お洒落な大人のコツです。
その不安は、とてもよく分かります。「目立つ」ことと「悪目立ち」は違います。その境界線は、「全体のバランス」で決まります。
例えば、sulvamのようにデザイン性の高いセットアップを選ぶなら、色は黒で統一してシックにまとめる。逆に、IRENISAのようなシンプルなセットアップを選ぶなら、インナーに色物のニットやスカーフを加えてアクセントにする。このように、全体のバランスを意識すれば、決して下品な印象にはなりません。
また、この記事で紹介したような、ウールギャバジンやカシミヤといった「上質な素材」を選ぶことも重要です。素材の良さが一目で伝わる服は、それだけで着る人の品格を上げてくれます。
Q. セットアップで参加した後、どのような場面で着用できますか?
A. もちろんです。成人式の後こそ、そのセットアップが活躍する本番です。
一般的なスーツと違い、私たちが提案したセットアップの最大の強みは、「ジャケット単体」「パンツ単体」でも、あなたの日常着として着回せるように設計されている点です。
- 【ジャケット単体の着回し例】
成人式で着たジャケットに、手持ちのデニムパンツやカーゴパンツを合わせてみてください。インナーをTシャツやパーカーに変えるだけで、一気にカジュアルダウンしたお洒落なスタイルが完成します。 - 【パンツ単体の着回し例】
IRENISAのような上質なスラックスは、スウェットやオーバーサイズのニットと合わせても、コーディネート全体を品良くまとめてくれます。Yohji Yamamotoの袴パンツなら、それ自体が主役になるので、夏場にシンプルなカットソー一枚と合わせるだけでも様になります。 - 【セットアップとしての着回し例】
もちろん、セットアップとしても再び活躍します。例えば、大学の卒業式、ご友人の結婚式の二次会、少し高級なレストランでのディナーなど、これから訪れる様々な「特別な日」に、あなたを助けてくれる一着であり続けます。
「成人式のためだけに買う」のではなく、「これからのあなたのワードローブの主役になる一着」として、ぜひ長く愛用してください。
まとめ:あなたが心から「着たい」と思う一着で、最高の思い出を
この記事では、「成人式の服装はもっと自由でいい」という視点から、具体的な5つのブランドのセットアップスタイル、そして、そのコーディネートを格上げする5つのコートと5つのブーツを提案してきました。
成人式の主役は、他の誰でもない、あなた自身です。
常識や周りの目を気にしすぎず、あなたが心から「着たい」と思う、自分らしい一着を見つけてください。そして、その服に袖を通した時の高揚感と共に、一生に一度の晴れの日を、最高の思い出にしてください。
あなたの「好き」を形にし、その最高の思い出作りをお手伝いするのが、私たちの役割です。
今回ご紹介したアイテムやブランドについて、さらに詳しい情報が知りたい方は、ぜひオンラインストアをご覧ください。
「自分にはどのスタイルが似合うか分からない」
「具体的な着回し方法を相談したい」
どんな些細な不安でも構いません。コーディネートの相談は、ぜひ店舗スタッフにお聞かせください。私たちが全力でサポートします。