JAN-JAN VAN ESSCHE × ZIGGY CHEN ブランドMIXスタイル -FASCINATE

JAN-JAN VAN ESSCHE × ZIGGY CHEN - 25SS スタイリング

本日はFASCINATE_THE R(大阪心斎橋)にてお取り扱いしております JAN-JAN VAN ESSCHE(ヤンヤンヴァンエシュ)と ZIGGY CHEN(ジギーチェン) より、25SSアイテムを使用したブランドMIXスタイリングをご紹介いたします。
スタイリングで使用したアイテムについて詳しくご紹介していますので、ぜひ最後までお楽しみください。

JAN-JAN VAN ESSCHE ディテールデザインが特徴のコート

25SSコレクションのテーマ「Khayal（想像）」のキーピースとして展開されたコート。
トレンチとキモノ、そしてワークコートの要素を融解しながら、着用者が自由に“形の余白”を操れる他のブランドでは表現し難いデザインに仕上がっています。
内側に裏地を設けない一枚仕立ては春夏に適した軽快さを提供し、ブランドらしい構築的なのに肩肘張らない“Yukkuri”の哲学がそのまま反映されたアイテムです。

着脱式スプレッドカラー(取り外せる開き襟)とウエスト内部の隠しドローストリングによって、クラシックなトレンチフォルムからローブのようなミニマルシルエットへ一瞬で変身するデザインが特徴。
インナーウエストに隠されたドローストリングを絞るとギャザーが寄り、後ろ姿に陰影が生まれます。
また、緩めればAラインに布が流れて足さばきも滑らか。
背面センターベントが膝裏まで深く入り、階段の上り下りや自転車移動でも生地の張りを感じさせません。

取り外し可能な襟はボタンループで固定され、外せばVネックのガウンコートへ早変わりします。
襟付きの状態ではフロント２つボタンを留めるとわずかな立ち上がりが生まれ、ミリタリートレンチを想起させる堂々とした表情に。
今回は、襟を取り外しインナーのシャツ襟を被せるスタイリングに仕上げています。
顔周りのアクセントとして目を惹く効果を演出しています。
大型フラップポケットはサイドシームに半分隠すように配置され、財布やスマートフォンがすっぽり収まっても外観が膨らまないよう設計されています。

シルエットは、身幅約1mの大胆なオーバーサイズで肩の丸みに沿って自然に落ち、ジャケットやスウェットの上からでも難なくレイヤード可能なサイズ感です。
また、腕を振れば袖口が緩やかに回転し、キャンバスのハリが立体的なフレアを作り出します。
ウエストを絞った際はフロントパネルが重なり合い、ベルトを使わずとも優雅なドレープが保たれるため、真冬の厚手ニットなどの上でももたつきません。
今回のスタイリングのように、襟を外し、ドローストリングを解放してフルレングスのワイドパンツを合わせれば、縦と横のボリュームが共鳴してまとまり感を表現できます。

生地には、100%コットンキャンバスを特殊コーティングし、濡れたように深い黒と控えめな光沢を両立させた生地を採用。
見た目に反して軽やかな質量で、肩への負荷を最小限に抑えながら形状安定性を高めています。
また、表面は撥水性を帯び、小雨程度なら水滴を弾き、乾拭きするだけで元のマットフェイスへ戻る実用性も備えます。
裏地がないことで通気性が確保され、秋口から春先までインナーの厚みで温度調節が可能な万能なコートです。

インナーには、ベーシックなブラックTシャツと独特のムラ染めが魅力のシャツジャケットをセレクトしています。
シャツジャケットは、古いワークジャケットの実用フォルム。
イタリア職人の徹底した製品染めとクラッシュ加工を重ねることで、工芸品のような仕上がりに。
木製ボタンや大振りのパッチポケットが素朴なワークディテールを保ちながら、複雑な色斑と退廃的なテクスチャーがアルチザンの雰囲気を纏わせています。

素材には、コットン59％×リネン28％の天然繊維が染料を不均一に吸い上げ、ポリエステル9％とエラスタン4％が高温染色や激しいシワ付けにも耐える生地が使用されています。
ダーティワインと名付けられた色調は、赤ワインに鉄錆を混ぜたような枯れた深紅を表現。
チャコールやオフホワイトと合わせれば色斑が強調され、シンプルな配色のアイテムと合わせても豊かな陰影が生まれるのはこのムラ染めならではの醍醐味です。

サングラスには、アンティークの眼鏡を思わせる古風なフォルムのサングラスをセレクトしています。
近代的なイメージのマグネットクリップオンをレイヤードしたデザインが特徴的な2wayのクリップオンフレームが魅力。
クリップを取り付ける事で不思議と着用者にミステリアスな雰囲気を纏わせてくれます。
なんと言っても、着用シーンや気分に合わせてスタイルを変えられるため、幅広いコーディネートに取り入れていただける点が最大の魅力です。

ZIGGY CHEN 25SSテーマ“GNARTRICATE”を体現したタックバルーントラウザーズ

ZIGGY CHENならではの世界観が落とし込まれたタックバルーントラウザーズ。
ミリタリーとラグジュアリー、東洋的流動性と西洋的テーラリングが共存する個性的な仕上がりとなっています。
25SSテーマ“GNARTRICATE”が掲げる「朽ちた建築物の退廃と芸術的洗練の調和」を、まさに物質として体現したパンツです。

フロントには長短を付けた非対称の三連タックを刻み、中央の深いタックが縦方向のラインを強調して布量をスマートにコントロールするデザインに。
腰から腿にかけての豊かな膨らみを生み出しながら、正面からの印象をすっきり保ちます。
ウエストは両脇だけゴムシャーリングを挟み込んだハイブリッド構造で、ベルトレスのリラックス感とベルト着用時の端正さをスタイリングに応じて選べます。
また、裾は折り返して固定し、ダブルカフのような見え方に仕上げることで、適度な重みがテーパードラインに張りを与え、歩行のたびにドレープが美しくなびくデザインも特徴です。

シルエットは股上を深く取り、腰骨あたりで落とせば布が風を含みふわりと膨らみ、裾に向かって急激に収束するコクーンフォルム。
ハイウエストで穿けばタックから裾へ落ちる斜線が際立ち、脚を包み込む立体彫刻のような陰影が生まれます。
後ほどご紹介するカシミヤヴィスコースの素材の流動性が布の動きを遅らせ、歩くごとに時間差で揺れるドレープが“柔らかなバルーン”という独特なシルエットを創り上げています。
ブーツでもローカットスニーカーでも足元を上品にまとめてくれるシルエットバランスです。

素材には、カシミヤの微細繊維がもたらす滑らかな肌当たりと保温性、ヴィスコース由来のしっとりした落ち感と控えめな艶が魅力の混紡生地を採用。
その両方が混ざり合い、重量を感じさせないのに豊かな質感を湛えた生地となっています。
“風化したグリーン”のような色褪せたオリーブトーンのカラーは、長年雨風に晒されたコンクリート壁の苔や鉱物的くすみを思わせるカラーに。
着用と洗濯を重ねると表面の光沢が柔らかく霧を帯び、タック周辺や裾の折り山から淡いグレーが滲み出して、長年着込むことで自分だけのパンツに形成可能な点も魅力の一つです。

足元にはDEVOA（デヴォア）とA.S.P（アーチサポートプロジェクト）が共同製作したブーツを選びました。
長めに設計されたシャフトはパンツの裾をロールアップしたスタイリングと抜群に合い、足元を印象的に引き立てます。
そのルーツはクラシックなボクシングシューズで、軽量さと柔軟性、そして足首をしっかりホールドする特性が色濃く反映されています。
さらに外側に設けられたアイレットは通気を確保しつつデザインのアクセントとなり、背面のジップはスムーズな着脱をサポートするなど、機能面も充実しています。汎用性の高い一足です。