
日本のデニムシーンにおいて、「伝統的な職人技×現代的なデザイン」を巧みに融合し、独自のスタイルを築き上げているFDMTL(ファンダメンタル)。今回ご紹介するのは、25SS(春夏)シーズンから当店で取り扱いをスタートした定番デニムパンツです。
FDMTLが得意とする刺し子やパッチワークをベースにしつつ、長年穿き込んだかのような自然な色落ちやダメージ加工が魅力。その美しい仕上がりに惹かれるファンは数多く、なかでも注目したいのがクラシックストレートと呼ばれる王道シルエットを採用した定番モデルです。
今回は特に、色落ち具合やパッチワーク、ダメージ加工の異なる3種類をラインナップしています。
CS121:大小さまざまなパッチワークがメインのデザイン
CS123:全体に激しいダメージ加工を施し、リペアでアクセントをつけたモデル
CS125:パッチワークとダメージをバランスよく融合したタイプ
いずれのモデルもヴィンテージ感と独創的なモダンデザインを兼ね備えており、「味わい深さ」と「新鮮さ」を同時に堪能できるのが魅力です。
本記事では、まずクラシックストレートならではのシルエットを詳しく解説し、その後に3モデルのデザイン・ディテール・加工技術・素材・スタイリングのポイントを順にご紹介します。
色落ち具合やパッチワーク、ダメージ加工の異なる3種類の定番デニムパンツ
FDMTLのデニムが多くのファンを魅了する理由は、なんといっても「日本伝統の手仕事×モダンデザイン」の組み合わせにあります。パッチワークや刺し子などの手法を大胆に取り入れることで、アートピースのような奥深さをデニムに与えているのです.
古くから伝わる「布を大切に使い続ける」文化をファッションに昇華したのが、FDMTLのパッチワークや刺し子のアイディア。 一見すると飾りのようでもありながら、ダメージのリペアや補強を兼ねた機能性も持っています。
複数の生地や色合いを合わせてコントラストを生むことで、単調になりがちなデニムの表情にリズムを与え、「ここにしかない一着」を作り上げているのがFDMTLらしさと言えるでしょう。
デザインバリエーション(CS121 / CS123 / CS125)
(1) CS121:王道パッチワークスタイル
【デザイン】
フロント、バックともに大小さまざまなデニム生地をパッチ状に縫い合わせた迫力ある一本。
パッチの数や種類が豊富で、色落ちや素材感が一つひとつ異なる。
一部パッチには刺し子のようなステッチも施されており、手作業の温かみが感じられる。
【素材感】
岡山県産セルビッジデニムをベースに使用し、パーツごとに厚みや色落ち具合が異なるため、多彩な表情が同居している。
全体的に色落ちが進んでいる部分が多く、ヴィンテージライクな雰囲気が強め。
【特徴】
“パッチワークといえばFDMTL”と思わせるほどのインパクトがある。
個性派やアート感のあるファッションを好む方に最適。
(2) CS123:ダメージリペアを全面にアピール
【デザイン】
全体的に激しいダメージ加工が施され、穴やクラッシュが数多く見られる。
ダメージ部分には当て布やステッチで補強しており、デザインのアクセントにもなっている。
太もも部分のダメージが特に目立ち、ポケットや裾にもユーズド感が強い。
【素材感】
ダメージ加工により、生地が薄く柔らかな質感になっている部分も。
セルビッジデニム特有の耐久性は残しつつ、あえて「履き古した」風合いを徹底再現。
【特徴】
強めのヴィンテージ感と加工技術の高さが光るモデル。
ロックテイストやストリート感を好む方に刺さりやすい。
(3) CS125:パッチワーク×ダメージの程よい融合
【デザイン】
パッチワークはCS121ほど多くはないが、要所要所に存在感のある大きめパッチを配置。
ダメージ加工も入り、よりアーティスティックな雰囲気を演出。
太ももの大きなパッチが特徴的で、部分的に白いペンキ汚れのようなニュアンスもプラス。
【素材感】
セルビッジデニムを使用し、部分によって色落ちの差がある。
CS121やCS123と比べるとインディゴの濃淡差が残っており、コントラストが生まれやすい。
【特徴】
パッチワークとダメージをバランスよく取り入れた、ちょうどいい個性を持つ一本。
ワークウェアライクな無骨さとモダンアート的なデザイン性の両面を楽しめる。
こだわり抜かれたディテール

クラシックストレートデニム(CS)の細部には、ヴィンテージへの深い造詣とFDMTLならではの遊び心が融合しています。
ヴィンテージデニムに見られるディテールが随所に取り入れられながら、モダンな要素や独自のこだわりがプラスされることで、唯一無二の存在感を放っています。
隠しリベット
1960年代以前のオリジナルに忠実。リベットの頭を内側で隠すことで、肌や他の衣類を傷つけない配慮がなされています。外見上はシンプルながら、実際には手間のかかる仕様。
また、リベットを内側に隠すぶん生地がわずかに引っ張られ、穿き込んだ際の色落ちに微妙な差が出るのも味わいです。
ボタンフライ
ジッパーが主流になる前の武骨なディテールで、壊れにくいという長所があります。ボタンフライを繰り返し開閉するうちにボタンホール周りにアタリが出て、より立体的な色落ちを楽しめるのも魅力です。
キーホルダーループ(左ポケット口)
ワークウェア由来の機能性あるディテール。懐中時計や鍵をぶら下げることを想定していた歴史があり、現代ではファッション的なアクセントとしても活躍します。
ベルトループ下のチャームベル
取り外し可能な小さなベルが、さりげない存在感を放ちます。歩くたびにわずかに音を立てるため、デニムを「育てている」という感覚が強まるのがFDMTLならではの仕掛けです。
ステッチワークの巧みさ
トリプルステッチやチェーンステッチなど、ヴィンテージを彷彿とさせる縫製技術を丁寧に再現。パッチワークやリペア部分の追加ステッチも意図的に目立つ糸を使う場合があり、デザインの一部として溶け込んでいます。
その他細部のこだわり
バックポケットの形状や角度、裾仕上げ(チェーンステッチ)によるパッカリングなど、洗いをかけるごとに生まれる微妙なユーズド感を計算。長く穿き込むことで唯一無二の経年変化を楽しめる設計です。
こうした多彩なディテールが組み合わさり、機能性・デザイン性の双方を追求したFDMTLのクラシックストレートが完成しています。 職人の手仕事や古き良きワークウェアのDNAを尊重しながら、現代のファッションシーンでも十分通用する“新しさ”を感じさせる点が、多くのファンを魅了してやまない理由と言えるでしょう。
シルエット
クラシックストレートの特徴
FDMTLのクラシックストレートは、ヴィンテージデニムの王道ともいえるストレートシルエットをベースにしながら、細部にわずかなテーパードを加えています。これにより、ヒップから太ももにかけては程よいゆとりがありつつ、膝下はすっきりと見えるため、リーバイス501を少し緩めたような印象ながらも野暮ったさを感じにくいのが特徴です。
腰回りから太ももにかけてリラックス感があるため、長時間の移動やアクティブな動きでも疲れにくい点が嬉しいところ。トレンドに左右されず、ずっと愛用できる“定番”として評価されています。
着用イメージと汎用性
実際に履いてみると、脚に程よい空間ができるので、暑い季節でも蒸れにくく、寒い季節にはインナーを仕込みやすいなど、オールシーズンで使い勝手が良いシルエットです。
シンプルなTシャツでラフに合わせたり、シャツやジャケットを使って大人っぽくまとめるなど、ストリートからキレイめまでさまざまなスタイリングに対応。流行にとらわれない基本形だからこそ、どんなトップスやシューズとも好相性を発揮してくれます。
熟練の職人技が実現する自然な経年変化
自然な色落ちの秘密

FDMTLのデニムは、色落ちや風合いを突き詰めるため、ストーンウォッシュやブラスト処理など多彩な工程を駆使しますが、すべてを機械任せにするのではなく、熟練の職人が“一本一本”の状態を見極めながら調整しているのが最大の特徴です。
Aタイプ(CS121)のようにパッチワークを多用する場合は、各パッチごとに異なる色落ちを演出しながら全体を違和感なくまとめる必要があるなど、非常に繊細な作業が必要になります。 そのこだわりこそが、自然でありながら唯一無二のヴィンテージ感を実現する秘訣といえるでしょう。
ダメージ・リペア加工の妙
CS123のように全面的にダメージを施すモデルでは、「単なる穴あき」ではなく、当て布やステッチを加えることで補強しつつ、その部分をデザインへと昇華しています。 よく見るとリペア部分のステッチワークが微妙に異なり、アナログな温かみを感じられるのが魅力です。
また、CS125のようにパッチワークとダメージを融合したモデルは、経年変化によってさらに味わいが増す設計。 加工が一律ではないため、穿き込むほどにパッチ同士のコントラストが強まったり、ダメージ部分が柔らかくこなれていく様子を楽しめるのです。
ユーズド感と“新しさ”の両立
FDMTLの魅力は、あくまで「ユーズド感」をベースにしながら、どこか現代的で新鮮なデザイン性を兼ね備えている点。 パッチワークや刺し子などクラフト感の強い意匠を散りばめつつ、シルエットはモダンに仕上げるなど、ギャップを巧みに利用しているのが強みと言えます。
手間を惜しまない高品質な素材と染色

岡山県産セルビッジデニム
FDMTLのデニムには、世界的に高い評価を受ける岡山県産セルビッジデニムが用いられています。旧式織機で織られるセルビッジデニムは、大量生産が難しいぶん、糸のテンションを微妙にコントロールでき、穿き込むほどに表情が増す風合いが出やすいことが特徴です。
CS121やCS125のように複数の生地を組み合わせる場合でも、ベースがしっかりしているため、激しい加工を施してもデニムそのものの耐久性が損なわれにくいのもポイント。長く穿き続けることを想定したブランドのコンセプトに合致した素材選びと言えます。
インディゴ染めの奥深さ
インディゴ染めに関しては、「枷(かせ)染め」と呼ばれる、手間のかかる技法が用いられています。 染料に浸漬する回数、そして空気に触れさせる時間を緻密に調整することで、深みのある色合いと、美しい経年変化を実現しています。
FDMTLのデニムは、単なる「加工デニム」の範疇に留まらず、真の価値を追求するデニム愛好家をも唸らせる、高品質な製品です。
シーズンを問わない汎用性の高さ



25SSシーズンの新作と銘打たれてはいますが、デニム素材はオールシーズン対応が基本。春夏はTシャツやサマーニットなど軽装に取り入れ、秋冬はジャケットやコートで引き締めることで季節感を出しながらも、デニムの表情を損なわずに活躍できます。
クラシックストレートはベーシックなシルエットのため、トップスやシューズを選びません。 パッチワークが多いCS121ならストリート色を強めに、ダメージメインのCS123でロックやグランジ系に振り、バランス型のCS125でカジュアルと上品さの中間を狙うといった具合に、モデルごとで違ったテイストのスタイリングを楽しめます。
時間をかけて育てる楽しみ
パッチワークやダメージ加工があっても、ここから先の穿き込みによってさらに風合いが増していくのがFDMTLのデニムの醍醐味です。糸のヨレやシワの入り方によって「自分だけの一本」へと進化させられる余地が大きい点も、多くのファンを虜にしている理由でしょう.
以上が、FDMTLのクラシックストレートデニム(25SSシーズン・3モデル)の魅力を「導入」から「スタイル」まで網羅的にお伝えした内容です。
各モデルとも職人技と独自のデザインが詰まった逸品となっており、一度穿けばその虜になること間違いなし。
ぜひ実際に手に取って、自分だけのコーディネートやエイジングの楽しみを見つけてみてください。
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