本日はFASCINATE_THE R(大阪 心斎橋)とFASCINATE KYOTO(京都 河原町)の両店で取り扱っている各ブランドから、コートの各ブランドタイプ別にアイテムをセレクトしてご紹介。
前回のブルゾン編、ジャケット編に続き、今回はコート編ということでよりファッションの方向性を強く決めるアイテムが多くなっています。
是非チェックして、この秋冬を美しく彩ってみてはいかがでしょうか。
インポートアルチザンブランド
ZIGGY CHEN | Velvet Long Coat (Navy/Grey) / 0M2531102
ZIGGY CHEN(ジギー・チェン)の25-26AWコレクションを象徴するかのような、圧倒的な存在感を放つシングルロングコート。アルチザンの土臭さとエレガントな気品、そして見方によってはラグジュアリーな雰囲気までもが共存する、ブランドでしか出し得ない唯一無二の空気を纏っています。素材にはブランド独自のベルベット生地を使用しており、あえて洗い加工を施すことでタキシードのような堅苦しい硬さを排除。実際の手触りは、厚みのある生地ならではの「ややごわつきのある」風合いと、ベルベット特有の「しっとりとした」上質な質感が同居する、非常に奥深い触り心地に仕上がっています。
深めに設定された襟元や大きめのピークドラペルがクラシックな表情を見せる一方で、裾は切りっぱなしのフリンジ仕様でラフなニュアンスをプラス。パッチワークデザインや複雑なパターンメーキングが、単なるクラシックコートにはない独自性を主張します。シルエットは身幅にたっぷりとゆとりを持たせたオーバーサイズで、ジャケットの上からでも問題なく羽織れる設計。真冬の厳しい寒さにも対応する、今季の主役となる一着です。
ZIGGY CHEN | Chenille Cloth Double-Breasted Long Coat (Grey) / 0M2531106
ZIGGY CHEN(ジギー・チェン)でしか出し得ない唯一無二の雰囲気を纏う、ブランド独自のシェニール生地を使用したダブルブレストロングコート。アルチザンの土臭さとエレガントな気品、そしてラグジュアリー感が共存する上品なカラーパレットで描かれた一着です。特筆すべきは、その素材感。シェニール生地には洗い加工が施され、立体感のあるふんわりとした風合いを表現しており、実際の手触りは柔らかく、ベルベットのような上品な光沢を纏った厚みのある質感が特徴です。
深めに設定された襟元や大きめのラペルがクラシックな表情を見せる一方で、同系色の異素材を組み合わせたパッチワークデザインや裾のフリンジ仕様が独自性を主張。袖は本格的な本切羽仕様で、緩やかなカーブを描くカッティングと共にブランドの高い縫製技術を感じさせます。着用感は身幅にゆとりを持たせたオーバーサイズで、ジャケットの上からでも問題なく羽織れる設計ですが、生地感とデザインからリラックスしたガウンコートのような雰囲気を演出し、シーンに応じてシルエットを変えられる余白も持っています。ポケットデザインも大きいため機能性にも優れており、真冬の厳しい寒さにも対応する存在感ある一着です。
JAN-JAN VAN ESSCHE | LONG COAT (Dark Striped) / COAT#34
JAN-JAN VAN ESSCHE(ヤンヤン・ヴァン・エシュ)ならではの、着用者の快適さを追求した洗練されたパターンメーキングが光るステンカラーコート。ブランドが掲げる文化的意味合いをミニマルに表現しつつ、縫製箇所をできる限り取り除くことで、着た瞬間に身体に馴染むような秀逸な一着に仕上がっています。素材には、シックな風合いのウール生地を採用。異なる太さのウール糸を異なる張力で丁寧に織り込むことで、不均一に交互に現れる奥行きのあるテクスチャーを生み出しています。実際の手触りは、ウール特有のやや"ぬめり"があるしっとりとした質感と、異なる糸使いによる"張り感"を同時に感じられ、優れた保温性も持ち合わせています。
シルエットは身頃にゆとりを持たせたオーバーサイズですが、着用感はやや丸みを帯びたスタンダートな印象。深めに設定されたドロップショルダーがリラックスしたムードを演出します。襟元はスタンドカラーとなっており、立ててシャープに着こなしたり、寝かせて抜け感を演出したりとアレンジが可能。さらにウエストベルトが配備されているため、好みに応じてシルエットを自在に調整でき、クラシカルな雰囲気を纏いながらも流行に左右されない、汎用性の高いコートです。
JAN-JAN VAN ESSCHE | BLAZER STYLE OVER COAT (Black Striped) / COAT#33
JAN-JAN VAN ESSCHE(ヤンヤン・ヴァン・エシュ)が現代のワードローブに対する解釈を深く落とし込んだコート。文化的な意味合いをミニマルに表現しつつも、縫製箇所をできる限り取り除くことで、着用者の快適さを追求するというブランド独自の哲学が凝縮されています。素材にはやや厚みのあるコットン素材を採用。シックな風合いの黒糸が交差するストライプ生地は、きめ細かく編まれた肌触りの良い質感で、タフさの中に柔らかさとエレガントさを併せ持ち、見る角度によって表情を豊かに変化させます。見た目は薄手に見えますが、実際はコシもあり耐久性も備えています。
シルエットは、JAN-JAN VAN ESSCHEらしい深めに設定されたドロップショルダーがリラックスしたムードを演出し、身幅にゆとりを持たせたオーバーサイズながらも、ジャケット感覚で軽快に羽織れる絶妙なバランスに設計されています。大きくデザインされた襟やマットな質感のホーン釦、同色の糸を使用したステッチなど、随所のディテールから洗練された大人な印象と、さりげなく光るアルチザンな雰囲気を同時に感じられます。両サイドには全体のデザインを邪魔しないスラッシュポケットを配置するなど実用性も確保されており、秋口から春先まで活躍する、汎用性が高く流行に左右されないベーシックな一着です。
CHIAHUNG SU | Hand Woven Woolen Patched Drapping Knitting Merino Wool Coat (Black Layering) / AW25-MC15-TDSP
CHIAHUNG SU(チャンホン スー)らしい、東洋の伝統衣装と西洋のヴィンテージ要素を融合させたアルチザンな雰囲気が漂うコート。このアイテムの最大の魅力は、自社アトリエで天然染料を用いて染色した、複雑で繊細な色彩を持つ生地の表情にあります。手作りの風合いや粗さの残るファブリックは、アンティークのような雰囲気を醸し出します。視覚的には膨らみのある厚めのウール素材ですが、実際の手触りは、しっとりとしたやや"ざらつきのある"独特な質感で、触り心地が良く、驚くほど軽量で「羽毛のような軽さ」を体感できます。
デザインは、右身頃の上から薄いウールガーゼを乗せ、背中側から前身頃にかけて生地を巻きつけることで、美しいドレープと動きのある表情を生み出す「ふらし」の仕様。シルエットは着丈が長く設定されていますが、身幅と袖丈がややタイトに設定された独特のバランスで、このパターンメーキングからブランドの真骨頂である中性的な雰囲気が感じ取れます。ボタンには手作りのものが採用され、裏地にはデザイナーがコレクションしているアンティークの生地が使用されるなど、細部にわたるこだわりが詰まっており、比較的長いシーズン着用いただける唯一無二な一着です。
ドメスティックアルチザンブランド
DEVOA | Coat Cashmere / Cotton (BLACK) / CTK-CSWF
DEVOA(デヴォア)らしい、ミリタリーの防毒コートをデザインベースにした、ミニマムで洗練されたミドル丈のロングコート。このアイテムの核となるのは、ネパール産カシミヤを贅沢に使用したオリジナルのダブルフェイス生地。表側が高級獣毛のカシミヤ、裏側がコットンになるよう編み立てられており、カシミヤならではの軽さと非常に柔らかく滑らかな手触り、そして高い保温性を確保しつつ、コットンの安定性も備えています。糸で表現されたストライプ柄と、ふっくらと膨らみのある繊細な風合いが、上品な表情を生み出しています。
デザインは、ミリタリーな雰囲気を残しつつ、DEVOAらしい解釈が落とし込まれた秀逸な仕上がり。首元をしっかりと覆うボリュームのあるフードは着脱可能で、取り外すとシンプルなハイネックコートとしても着用できる2way仕様です。この機能性がスタイリングの幅を大きく広げてくれます。シルエットは程よくゆとりを持たせたリラックスフィットで、着丈が長めに設定されており、アウターとしての防寒性・機能性も優れています。フラップ付きの胸ポケットやスナップボタン付きの箱ポケットといったディテールも光る、ミニマムさとミリタリーが共存した一着です。
DEVOA | Mods Coat Cotton / Advanced Dye Processes (DEEP FOREST) / CTK-KCMC
DEVOA(デヴォア)が今季を象徴する実験的なオリジナル素材を用いて製作した、ミリタリーの防毒コートをデザインベースにしたモッズコート。このアイテムの核となるのは、その複雑な製造工程にあります。オリジナルの迷彩柄をイメージし、コットン素材に染料と顔料による二段階染色を施すという独自の試みを実施。複数の染色工場で4ヶ月以上ものテストを繰り返し、さらにバイオウォッシュや撥水処理といった加工を経て、最終的な染色は海外の高級メゾンも担当する京都の工場で丁寧に行われました。生地製作に2ヶ月を要したという、クラフトマンシップとこだわりが詰まった唯一無二の素材です。実際の手触りは、非常に"サラサラした"肌触りの良い質感で、見た目以上に重量がない驚くほどの軽量性を誇ります。
シルエットは程よくゆとりを持たせたリラックスフィットで、着丈はジャケットとしても使えるミドル丈に設定。ネックデザインにボリュームのあるフードはボタンで着脱可能で、外すとシンプルなハイネックコートとしても着用できる2way仕様です。この汎用性の高さがスタイリングの幅を広げます。ミニマムな印象を残しつつも、ミリタリーな雰囲気を纏わせた随所のディテールや、スナップボタン付きのポケットなど、機能性・防寒性・耐久性に優れた一着です。
DEVOA | Coat Nylon / Advanced Dye Processes (BLACK) / JKI-FC2L
DEVOA(デヴォア)がチェコ軍のコートをイメージソースに、現代的な素材の解釈を加えて製作したミドル丈のミリタリーコート。このアイテムの核心は、4ヶ月以上ものテストを経て完成した実験的なオリジナル生地にあります。高密度のナイロンに染料と顔料による二段階染色を施すという独自の手法に加え、塩縮加工やバイオウォッシュといった工程を重ねることで、ヴィンテージのようなあたり感のある独特の表情を生み出しています。実際の手触りは、非常に"サラッとした"肌触りの良い質感で、軽量であることに加え、防水性や撥水性にも長けた機能性の高さを誇ります。
デザイン面では、肩のエポーレット、フラップ付きの腰ポケット、カフストラップなど、本格的なミリタリーディテールを随所に採用。特に首元を覆う立体的で圧迫感のない二重のハイネックと、内部にフードを収納できるギミックが、防寒性とスタイリングの幅を両立しています。シルエットは程よくゆとりを持たせたルーズフィットのミドル丈に設定されており、機能性・耐久性にも優れ、ミニマムな印象の中にミリタリーな雰囲気を纏わせた、唯一無二な一着です。
CROMAGNON | Light Coat Soft Wool Stripe (BLACK STRIPE) / CC-SSTWL
CROMAGNON(クロマニヨン)が、クラシックな造形を多角視点で見直し、「何気なく日々を彩るモノ」として提案する、一つボタンのシンプルなロングコート。その魅力は、軽さと素材の表情に集約されています。生地は日本の尾州産地で製作された、ふわりと柔らかく上質なストライプ生地。実際の手触りは、見た目以上に軽量で、羽織っていることを忘れるほどの快適さを体感できます。所々に白い毛が浮かび上がる独特な表情は、シンプルながらも豊かなテクスチャーを誇り、ミニマムなデザインの中に洗練された印象を与えます。
シルエットはドロップショルダーのゆったりとしたルーズフィット。着用感は程よくゆとりを持たせた着丈が長いロング丈に設定されており、テーラードジャケットやブルゾンなどのライトアウターの上からでも羽織れる十分な余白があります。素材の薄さと軽さ、そして袖にのみ裏地が付いている仕様から、春や秋のメインアウターとしてはもちろん、真冬にはアウターの上からさらに羽織るオーバーコートとしても活用できる、非常に汎用性の高い一着です。
D.HYGEN | Modified Herringbone Jaguard W Brest Coat (CHARCOAL) / ST106-0225A
D.HYGEN(ディーハイゲン)が得意とする、ベーシックなスタイルを解体・再構築するデザイン哲学が落とし込まれたダブルブレストコート。クラシックな雰囲気を残しつつ、退廃したムードを纏わせる独特な世界観が魅力。特筆すべきは、オリジナルのインパクトあるヘリンボーン柄を表現したジャガード生地です。ウールを毛羽立たせて立体感のある表情に仕上げており、実際の手触りは、やや起毛された表面を感じる"ふんわりとした質感"でありながら、高密度で織られた上質かつ頑丈な生地感です。この生地の存在感が、ブランド独自の耽美感を際立たせています。
デザイン面では、襟先に配置されたファスナーがスタイリングにユニークなアクセントを加えます。このファスナーは開閉によって襟の表情を自在にアレンジでき、好みやシーンに応じてシャープな襟元にも、抜け感のある襟元にも変化させることが可能です。シルエットはゆったりとしたルーズな設定。着用感は程よくゆとりを持たせた着丈が長いロング丈に設定されており、テーラードジャケットやブルゾンなどのライトアウターの上からでも羽織れる余白があるため、真冬のレイヤードスタイルにも対応する一着です。
D.HYGEN | Brushing Nep Pea Coat (BLACK) / ST104-0325A
D.HYGEN(ディーハイゲン)の持つ退廃的かつ耽美な世界観が凝縮された、クラシックなピーコートをベースにした一着。このコートの魅力は、ブランド独自のインパクトあるテクスチャーを追求したオリジナル生地にあります。ざっくりと織り上げられたベース生地に、起毛させたループ糸を意図的に混ぜ込むことで、ネップ(糸の塊)を生み出し、非常に表情豊かな風合いに仕上げています。実際の手触りは、やや起毛された表面を感じる"ふんわりとした質感"でありながら、高密度な織りによる上質かつ頑丈な生地感です。
デザイン面では、立体的で複雑なパターンによって構築的なシルエットが形成されており、その機能面に長けていることがスタッフの体感からも感じられます。ラペルにはファスナーが配置されており、開閉することで襟元に様々なバリエーションが生まれ、スタイリングにアクセントを加えます。釦には一つ一つ手作業で制作された貴重なコードバン釦を使用し、裏地には中綿入りのキルティング生地を採用するなど、細部に至るまでこだわりが貫かれています。身幅は広く設定されているため、厚手のインナーを着込むことができ、クラシックな雰囲気を残しつつも現代的な独自の解釈が光る、冬の主役となるコートです。
The Viridi-anne | Embroidered Wool Twill Coat (BLACK) / VI-3896-06
The Viridi-anne(ザ ヴィリディアン)が掲げる「侘び寂びの様な、心地良い緊張感の中にある静かで強いもの」というブランドコンセプトを具現化した、ゆったりとしたルーズシルエットのウールツイルコート。素材には、生地の表面に斜めの畝(うね)模様が特徴のウールツイル生地を採用。実際の手触りは、"ややざらっとした"凹凸な表面を感じる質感でありながら、生地に確かなハリと重厚感があるため、着用時に美しいドレープ感と上品な落ち感を生み出します。さらに、上品な光沢としなやかさ、シワになりにくさを兼ね備えた、非常に機能的な素材です。
デザイン面では、ドロップショルダーでゆったりとしたシルエットながら、ウエスト部分にドローコードが配備されており、シルエット変化を楽しめるのが魅力。裾元もボタン付きのサイドスリットに設計されているため、好みに応じてシルエットを変化させることが可能です。襟はピークドラペルで立てる仕様に設計されており、クラシックな雰囲気を残しつつも、ノスタルジックなムードを纏わせています。着用感は程よくゆとりを持たせた着丈が長いロング丈に設定されており、テーラードジャケットやブルゾンなどのライトアウターの上からでも羽織れる余白があるため、秋から真冬まで長い期間活躍する一着です。
デザイナーズモードブランド
Yohji Yamamoto POUR HOMME | Cross Zipper Coat (Black) / HL-C03-100
Yohji Yamamoto POUR HOMME(ヨウジヤマモト プールオム)の代名詞であるウールギャバジン生地を贅沢に使用し、ブランドのクリエイティブ力が凝縮されたデザインコート。最大の特徴は、前身頃に大胆に配された「十字(クロス)型」のファスナー。このジップの開閉具合を調整することで、襟の開き方や身頃のドレープ感、シルエットを自在にアレンジ可能です。全て閉めればスタンドカラーのようなストイックな表情に、上部を開ければラペルのような優雅な折り返しが生まれます。素材は定番の「シワギャバ」で、ウールの仕上げ工程でセット性を弱くすることにより、特有のシワやシボを与え、動きに合わせて揺れる生地の表情がこのデザインを最大限に引き立てます。
実際の手触りは、高密度な織りからくる耐久性を持ちながらも、心地よく滑らかな質感で、上品な光沢を纏っています。シルエットはラグランスリーブを採用したゆったりとしたオーバーサイズで、裾に向かって生地が落ちる美しいドレープを楽しめます。両裾のサイドジップスリットを開ければ、動いた時の生地の揺れ動きをさらに強調でき、ファスナーの金属パーツが漆黒の黒の中でシャープなアクセントとして機能します。膝下までしっかりと隠れるロング丈と、ボリューム感のあるシルエットが、ブランドらしい重厚なモード感を作り出す一着です。
sulvam | Classic Leather Gown Coat (Black) / M-L01-900
sulvam(サルバム)のブランドコンセプトである、エレガンスや美の象徴を凝縮させた、上質なゴートレザー(山羊革)を全面に使用したクラシックレザーガウンコート。しっとりとした質感と自然なツヤを兼ね備えたゴートレザーは、柔らかくもしっかりとしたハリを持ち、着用を重ねるごとに身体の動きに沿って美しく馴染みます。実際の手触りは肌触りの良い"しっとり"とした質感ですが、やや薄手のため、着ると身体のラインを拾いやすいというレザーウェアとしては稀有なセンシュアルさも特徴です。
ガウンのようなリラックスした佇まいをベースに、ワイドなショルダーラインと深めのラペルを組み合わせた仕立てが、上品さと力強さを同時に表現しています。特に、裾や縫製部分には断ち切りの仕上げを施すことで、クラシックな印象の中に「未完成性」というブランド独自の遊び心を織り交ぜ、固定観念を噛み砕く独特の雰囲気を演出。シルエットは身幅にゆとりを持たせたオーバーサイズですが、ウエストベルトでマークすることでシルエットに変化が生まれ、ドレープを強調できます。袖通しの滑らかな裏地を使用するなど、快適な着心地も実現しており、日常使いはもちろんスタイリングの主役としても存在感を放つラグジュアリーな一着です。
新進気鋭デザイナーズブランド
Omar Afridi | PINA WRAPPED COAT (BLACK) / OA-AW25-CT-101-01
Omar Afridi(オマール・アフリディ)が大事とするクラフツマンシップとマテリアルの美学が凝縮された、蕾のように身体を包み込み、優美なIラインを描き出すスタンドカラーコート。主役となるのは、重厚感のあるデニム生地にフロック加工を施したのち、丹念な製品洗いをかけることで生まれる独特の色落ち。この手法により、一枚一枚の表情が唯一無二のものへと昇華されており、着用を重ねるごとに生地はしなやかさを増し、色合いにも更なる深みが生まれます。実際の手触りは、やや"ざらつきのある"厚手な質感ですが、デニム生地の持つ高い防寒性と耐久性も兼ね備えています。
シルエットは、建造物のようなシルエットの独特の丸みを持つIライン。胸元に配されたダーツは、立体的なフォルムを形成するだけでなく、ハンドウォームポケットのフラップとしての役割も担うなど、計算されたミニマルな意匠の中に実用性が静かに息づいています。裾にかけてややテーパードされた曲線が綺麗なこのシルエットは、身幅にゆとりを持たせているため、インナーに厚手のものを着込める余裕も確保。無駄なデザインを排したミニマムかつノームコアな雰囲気の中に、シャープでモードな印象を纏わせる一着です。
MASU | CAPTAIN OVER COAT (Black/Gray) / M25F9CT001
MASU(エムエーエスユー)の今シーズンのテーマである「時空を旅する舟」を先導する「船長(CAPTAIN)」をイメージして名付けられた、コレクションを象徴する総裏仕様のロングコート。ベースは前シーズン(FW24)で人気を博した、ラペルが首元に巻き付く独特な襟のデザイン「BAT COLLAR OVER COAT」を踏襲。素材には、ウール、ナイロン、シルクを混紡したネップ入りのツイルメルトンを使用しており、実際の手触りは、メルトン特有の重厚感を持ちながらも、シルク混による"ふわっとした柔らかな質感"と、動いた時に美しく波打つドレープ性が特徴です。この生地の変更に伴い、ドロップショルダーは以前よりも滑らかで自然なラインを描くようカッティングがアップデートされています。
また、前作を実際に着用する中で得た気づきを元に、ボタンの配置距離やポケットの位置など細部が見直され、より実用性と美しいバランスを両立。シルエットは着丈を長く設定したボリューミーなオーバーサイズで、テーラードジャケットやブルゾンなどのライトアウターの上からでも羽織れるゆとりを確保しています。襟を立てたり寝かせたりすることで劇的に表情を変えることができ、クラシックなデザインの中にモードなシルエットが際立つ、防寒性と保温性にも優れた主役級の一着です。
ミリタリーテックブランド
MOUT RECON TAILOR | Mout Insulation Field Coat (Black) / MT1801
MOUT RECON TAILOR(マウトリーコンテイラー)が、米国陸軍で支給されたシェルパーカーからインスピレーションを受け、現代の気候や都市生活にアジャストさせた高性能なインサレーションコート。このアイテムの機能性は、随所に採用された特殊素材にあります。表生地にはDUPONT社の高機能ナイロン「supplex® nylon」を採用。極細フィラメントを高密度に配した構造により、撥水性、高い耐摩耗性、通気性を実現し、実際の手触りは従来のナイロンと比べ格段に柔らかい"ツルツルした質感"です。
中綿には米軍にも製品を供給するCLIMASHIELD® APEXを使用。これは濡れた状態や湿度の高い状態でも暖かさを確保できるAQUABAN®テクノロジー処理が施された、市場で最も軽量かつ熱効率の高い革新的な断熱材です。着用すると、この素材の組み合わせによって防寒性・保温性・耐久性の高さを実感できます。フードには軍用バンジーコード、ファスナーのスライダーにはグローブを付けたままでも開閉が容易なI.T.W Nexusの極めて強高度なタブを採用するなど、厳しい環境にも耐えるディテールを装備。胸部には左右に大きなファスナーポケットを設け、収納機能も万全です。ミリタリー由来の無骨な機能美と、軽量でソフトな着心地が融合した、テックウェアならではの一着です。