本日はFASCINATE_THE R(大阪 心斎橋)とFASCINATE KYOTO(京都 河原町)の両店で取り扱っている各ブランドから、25-26AWコレクションで展開された色んなデザイン、シルエットのパンツをセレクトしてご紹介いたします。
前回のデニムパンツ編に続き、今回はパンツ特集ということで、縛りなく各ブランドらしい魅力を秘めたパンツをセレクトしています。
素材や色味はもちろん、異なるシルエットやデザインの豊富なラインナップをセレクトしていますので、是非チェックして、今シーズンから着用してみてはいかがでしょうか。
ZIGGY CHEN | ラグジュアリーと土着性の共存。構築的なフォルムを保つ総裏地トラウザーズ
Digital Print Straight-Leg Trousers (Multi) / 0M2530514
ZIGGY CHEN(ジギー・チェン)が得意とする「退廃的な美しさ」と非常に高度なテキスタイル作りが融合した、コレクションの中でも特に存在感を放つ2タックワイドパンツ。最大の特徴は、生地全面に施されたデジタルプリント。これは今季の重要なインスピレーション源である「水にゆっくりと溶けていくインクの流動性」や「風化した古いフレスコ画の残骸」などをイメージしたもので、時間の経過を感じさせるような曖昧で奥行きのある抽象的な絵画のような仕上がりです。
素材はコットンウールにメタル糸(金属繊維)をわずかに混紡することで、生地に独特の「形状記憶性」と「不規則なシワ感(クリンクル)」が生まれています。この不規則なシワが、プリントと相まって、土着的な荒々しさとラグジュアリーが同居した不思議な迫力を生み出します。シルエットは、深く2本のタックが入ったボリュームのあるワイドストレート。生地のハリとメタル糸の特性により、歩いた時にパンツの輪郭が崩れにくく、常に構築的な美しいフォルムをキープします。ウエストはサイドにゴムが入り、ベルトループも付いているため快適なフィット感で着用可能。裏地も裾まで付いた総裏地仕様のため、肌触りが良く、コーディネートの主役となる一本です。
CHIAHUNG SU | 染めと織りが生む独特な「ムラ」。アルチザンな雰囲気を纏うアシンメトリートラウザーズ
Hand Woven & Wide Pleated Trouser (Uneven Dark Grey) / AW25-MP31-TOD
台湾の先住民族に伝わる伝統的な染色技法と織り技術を現代のアルチザンファッションに昇華させた、CHIAHUNG SU(チア=フン・スー)の「手仕事の極致」とも言えるワイドパンツ。素材には湾曲したチェック柄のリネン生地を使用。この生地は機械織りの均一なものとは異なり、古い織機で時間をかけて手織りされており、糸の節や空気を孕んだようなふっくらとした厚み、ドライでざらっとしたタッチが特徴です。染色は台湾古来の天然染料を使い、すべて自社アトリエで実施。その結果、墨染めや泥染めのような、光の当たり方で焦げ茶や深い緑が混ざったように見える複雑で不均一な「ダークグレー」のムラが生まれています。
シルエットは、ウエストに深く大きなプリーツ(タック)が畳まれた「袴(Hakama)」に着想を得たワイドプリーツ。手織り生地の重みとハリがあるため、歩くたびに生地が大きく揺れ動き、迫力あるAラインシルエットを描きます。デザインのアクセントとして、右足に数箇所タックを入れたアシンメトリーな構造や、1940年代の台湾硬貨を加工したボタンを採用。裏地にもデザイナーがコレクションするアンティークの生地が使用されるなど、ディテール一つ一つに歴史と手仕事の温もりが宿っています。
KLASICA | 煤(すす)がかったマットな黒。風合いと経年変化に徹底的にこだわるアルチザントラウザーズ
Cut off Bold Straight Trousers (Coal Black) / 25F-TRS-B14
クラシックなトラウザーズの風格と、KLASICA(クラシカ)独自の「未完成の美学」が融合したカットオフストレートトラウザーズ。素材には深みのあるトーンを持つ上質なウール地を採用。熱を逃しにくく継続して温かい保温性に優れた生地ですが、ガーメントウォッシュ仕上げを施すことで、古着のような枯れた風合いとこなれた表情を表現しています。最大の特徴は、伝統的なクラシックスタイルを丁寧に作り込みながらも、裾元を大胆に「断ち切り(カットオフ)」で仕上げている点。これにより、着用に伴って自然なほつれが生まれ、他にないラフで退廃的な独特の存在感を放ちます。
シルエットは腿周りにゆとりを持たせた力強くも美しいワイドストレート。ヒップ周りをすっきりとさせつつ、ワタリから裾にかけてズドンと落ちる、土管のようなフォルムが魅力です。ウエストにはサスペンダーボタンが配備されているため、ベルトでラフに絞ってドレープ感を楽しんだり、サスペンダーを合わせて正統派のクラシックスタイルを追求したりと、穿く人の好みに合わせた多様な着こなしが可能です。秋口から春先まで長く着用できる、ブランドの重厚な哲学が凝縮された一本です。
Ann Demeulemeester | 漆黒のコントラスト。グランジとエレガンスが融合したモードなカーゴパンツ
IBEN CARGO PANTS (Black) / 2520-M-TR24
Ann Demeulemeester(アンドゥムルメステール)の原点である「詩的なロマンティシズム」と、今季のテーマである「現代的なユーティリティ」が融合した、コレクションを象徴するカーゴパンツ。このアイテムの最大の特徴は、ポケットやウエスト周りなどに配された「垂れ下がるストラップ(紐)」と、ブランドアイコニックな取り外し可能なシグネチャーグログランリボン。歩くたびに長く垂れた紐が揺れ動く様は、拘束的でありながらも自由を感じさせる、ブランド特有のデザイン言語です。素材には、適度なハリと通気性が特徴のイタリア製高密度コットンを採用。カーゴパンツらしいタフさを持ちながら、表面は微光沢のある上品な仕上がりです。
シルエットは極端なワイドではなく、腰回りと太ももに適度なゆとりを持たせたリラックス・ストレート。ドローコードを設けることでシルエットを自在にアレンジでき、また股上を深めに設定しているため、腰履きした際に美しいドレープが生まれます。ブラックの落ち着いた色味が、ミリタリー要素を都会的に昇華させ、漆黒の中で映えるアンティーク加工の金具など、細部まで拘られた豊富なディテールが絶妙に調和されています。
Yohji Yamamoto POUR HOMME | 渦を巻く立体的なドレープ。シワギャバを超える重厚な内股ドレープパンツ
Draped gabardine pants (Black) / HM-P14-101
Yohji Yamamoto POUR HOMME(ヨウジヤマモト プールオム)の秋冬シーズン定番モデルが、今季はより重厚な「アーミーギャバジン」素材で登場した内股ドレープパンツ。このパンツの最大の魅力は、特殊なパターンメイキングにより、着用した瞬間に生まれる独特のドレープ(生地のたわみ)。内股(インシーム)部分の生地分量を極端に多く取ることで、余剰な生地が自然と中心に向かって流れ込み、「渦を巻くような立体的で美しいドレープ」が形成されます。歩くたびに生地が揺れ動き、陰影が生まれる様は、まさに「動く彫刻」のようです。
素材には、一般的なギャバジンよりも一段階厚手でタフなアーミーギャバジンを使用。ヴィンテージのミリタリーウェアの風合いを忠実に再現しており、力強い綾目(織り目)がくっきりと太く浮き出ています。シワギャバよりもハリとコシが強いため、ドレープがストンと落ちるだけでなく、より構築的で迫力のある形が出ます。ウエストは100cmを超える巨大な設定となっており、付属のドローコード(紐)で絞って履くタイパンツのような仕様。この「絞り」が腰回りのギャザーとなり、裾に向かってズドンと落ちるバルーン級のワイドシルエットへと繋がります。
JULIUS | 濡れたような黒とロフトザドット。シルエットを自在に操るモード・カーゴ
12oz DENIM PANTS (BLACK) / 917PAM1
JULIUS(ユリウス)の歴史における最高傑作の一つ「ガスマスクカーゴパンツ」が、今季はトレンド感のあるワイドバギーシルエットで最新アップデートされたパンツ。最大の特徴は、ガスマスクを収納するかのような大きく膨らみのあるポケットが太ももに配置された、単なるパンツを超えた「装備品」のようなビジュアルです。素材には12オンスのデニムに樹脂によるコーティング加工を施しており、一見するとレザーパンツのような鈍い光沢(ラスター)と、無機質でインダストリアルな質感(濡れたような黒)を併せ持ちます。着用を重ねることで、コーティングが馴染み、下地のデニムの風合いが覗く「経年変化(エイジング)」も楽しめます。
シルエットはワイドバギーを採用しており、大きなポケットと相まってスタイリングの重心がグッと下がるため、Aラインシルエットを作るのに最適。裾や膝裏などに配置されたボタンやストラップを留めることで、丈感や太さを調整し、シルエットを変化させることが可能です。クラッシュ加工がヴィンテージライクな風合いを加え、無骨さの中にユリウスらしい洗練された存在感を宿す一本です。
JUSTIN GALL | 究極の機能美。タールコーティングが施された退廃的なフレアカーゴ
Max Tar Cargo Trouser Black Denim (Black) / JGALL_RAWTAW25-22B
イタリアを拠点に、デザイナー自らが一点一点ハンドメイドに近い工程で製作を行うJUSTIN GALL(ジャスティン・ゴール)が、「着用できるアート」としての側面と「究極の機能美」を両立させたフレアカーゴパンツ。このアイテムの最大のアイデンティティは、特殊な樹脂やワックスを用いた**「Tar(タール)コーティング」**。まるで液体のタールが垂れて固まったかのような、有機的で重厚な質感と不規則な陰影が表現されています。
素材はストレッチデニムを使用しているため、このハードな見た目とは裏腹に、厚みが若干薄手でストレッチも効いており、季節を問わず通年使える快適な履き心地です。シルエットはヒップからもも周りは細身で、裾に向かって大きく広がるフレアカット。しかし、裾にはアジャスターボタンが付いており、シルエットをスリムストレートに変更することも可能な多機能デザインが施されています。腿の脇や正面、膝横に配された立体的なポケットや、バックの大きなベルトループなど、随所にギミックと実用性が詰まっており、一本の中に奥行きある表情を描くマスターピースです。
D.HYGEN | デニムの聖地が誇る職人技。複雑なリペア加工と極太ステッチ
Crust Damage Repair Embroidered Jacquard Wide Pants (Black) / ST107-0925A
D.HYGEN(ディーハイゲン)が、クラストコアのパンクスをイメージしたパッチワークの美学を、世界屈指のデニム加工技術者が集まる岡山県児島で昇華させたオリジナルデニム。ベースとなる生地は、ツギハギや擦り切れ、ハンドステッチの縫い目などをプリントではなく「ジャガード織り」の凹凸と柄で再現した「クラスト・ジャガード」。この織り上がった生地の上から、さらに職人が手作業で刺し子やダメージ加工を施すことで、「織りで表現された偽物のダメージ」と「刺繍によるリアルな糸の凹凸」が重なり合い、圧倒的な奥行きを生み出しています。
素材にはストレッチジャガードデニムを使用しており、見た目のハードさとは裏腹にポリウレタンを混紡しているため、膝の曲げ伸ばしや歩行時に生地が突っ張ることのない、「ストレスフリーな履き心地」を実現。シルエットは股上を深めに設定し、ワタリから裾にかけて太さを出した重厚なワイドストレート。特に膝下からは後方および横方向にツイストさせた構築的なパターンで構成されており、ボリュームのあるブーツの上に被せることで、ブランドらしい男らしく迫力のあるシルエットが完成します。0番手の極太の糸を使用したオーバーロックステッチなど、随所のディテールが「緊張主義(STRAINISM)」を象徴しています。
DEVOA | 希少素材キャメルが誘う極上の着心地。アナトミカルなバギークロップドパンツ
Cropped Pants Camel (FADE BLACK) / PTI-SCBC
DEVOA(デヴォア)が長年追求している「人体構造(アナトミカル)に基づいた着心地」と、「キャメル(ラクダ)素材」を贅沢に使用した、今季のラインナップの中でも特にラグジュアリーなバギークロップドパンツ。素材は、高級メゾンにも生地を供給するイタリアの名門ファブリックメーカー、ファリエロサルティ(Faliero Sarti)社で製作。高級獣毛繊維として知られるキャメルは、ウールよりも軽量でありながら、約2倍の保温性を持つという驚異的な機能性を備えています。その滑らかな肌触りと柔らかな風合いはカシミヤに匹敵します。
今季のカラーである「フェードブラック」は、元々のキャメルの色に黒の染料を乗せることで、墨黒やチャコールのような、ヴィンテージウェアのような深みと陰影がある色味を表現しています。シルエットはストンと落ちる綺麗なワイドシルエットをベースとしつつ、膝にタックを入れることで細かいシワと立体感を創出。さらに脚のラインに沿ってシーム(縫い目)が螺旋状にねじれるツイストデザインを採用することで、着用時に生地が余計に突っ張ることがない、ストレスフリーな履き心地を実現しています。ウエストはゴムとベルトループ付きのイージー仕様となっており、気軽に着用できるカジュアルな雰囲気と高級感を両立した一本です。
CROMAGNON | 英国の伝統素材。横に広がらない円柱フォルムのシャドーチェック
Cropped Pants Shetland Wool Check (BLACK CHECK) / CP-BSWCP
DEVOA(デヴォア)のパターンワークをベースに、より「原始的」「根源的」なアプローチで製作されたCROMAGNON(クロマニヨン)のクロップド丈パンツ。素材には、日本の尾州地区で製作された英国の伝統素材シェットランドウールによるクラシックなチェック柄を採用。厳しい寒さの中で育つ羊の毛を使用しているため、しっかりとした厚みがありながらも空気を多く含むため「驚くほど軽い」のが特徴です。その温かさに加え、独特のシャリっとした手触り、毛玉になりにくい耐久性を備えています。
シルエットは、ドロップショルダーのゆったりとしたルーズシルエットながら、両脇が膨らまないよう計算された立体構造。これにより、ワイドシルエットでありながら横に広がらず、肌に当たる面積も少ないため快適な穿き心地を実現しています。ウエストは伸縮性に優れたゴムとドローコードのイージーパンツ仕様で、膝下で裏地をコットンに切り替えたレイヤードデザインが、裾からさりげないアクセントを加えます。裏地にはTEIJINが開発した静電気の発生を抑える素材を使用するなど、快適性を追求した一本です。
The Viridi-anne | 裾のギミックで変幻自在。ピーチスキンが誘う「バルーンシルエット」
Brushed Cotton Twill Baggy Pants / VI-3908-04
ミリタリーやワークウェアのような、ラフで粗野な雰囲気が漂うワイドパンツ。素材には、起毛加工によってユーズドのような風合いを出したコットンツイルを使用。表面に施されたピーチスキン加工により、桃の表面のような微細な毛羽立ちがあり、非常に滑らかで温かみのある手触りです。この起毛により光の反射が抑えられているため、光沢のない深くマットな風合いが表現され、ブランドらしい静寂で重厚な雰囲気を醸し出します。シルエットは股上が深く、ワタリ(太もも)にたっぷりと分量を持たせたワイドバギーがベース。膝にはダーツを入れて立体的なフォルムを作り出すなど、アナトミカルなパターンカッティングが施されており、太くても動きやすさは抜群です。
最大の魅力は裾のギミックにあります。裾のボタンやドローコードを留めて絞ることで、ズドンと落ちる迫力あるワイドストレートから、足首で止まるバルーンシルエット(丸みを帯びた形)へと劇的にシルエットを変えることが可能です。ウエストの両サイドにはサイズ調整が可能なアジャスターバックルを配置し、秋のアウターから真冬まで長い期間、様々なブーツやスニーカーとの組み合わせを楽しめる汎用性の高い一本です。
Maison MIHARA YASUHIRO | ヴィンテージムードの中に潜むユニークな装飾。長年着古したような風合いを纏うワイドスウェット
Embellished Bleached Pants / A15PT563
近年トレンドとして再燃しているY2K(2000年代)ファッションのムードを、デザイナー三原氏らしいウィットに富んだ解釈で表現したワイドシルエットのスウェットパンツ。このアイテムは、「Bleached(ブリーチ加工)」と「Embellished(装飾)」という相反する要素の組み合わせが最大の特徴。ベースとなる生地にはハードなブリーチ加工を施すことで、タイダイや雲のようなムラのある表情と長年着古した古着のような退廃的な雰囲気を演出しています。そこに、幼い子供が貼ったイメージでデザインされたラインストーン(ホットフィックス)やスタッズが散りばめられ、歩くたびにキラキラと輝く装飾が、ベースの荒々しいブリーチ加工と強烈なコントラストを生み出します。
シルエットは股上が深く、ワタリ(太もも)にたっぷりとゆとりを持たせたブランド定番のワイドフィット。生地の重みでストンと落ちるため、ルーズでありながらも縦のラインが強調されます。素材はヘビーウェイトのコットンを使用しており、肉厚でドライなタッチ。加工の特性上、一点一点ブリーチの抜け方やムラの配置が微妙に異なり、自分だけの一点モノ感覚を楽しめるアイテムです。
KAMIYA | ミリタリーとストリートの融合。裾を絞れる2WAYワイドシルエット
Sun-Faded Corduroy Fatigue Pants / G15PT034
デザイナー神谷康司氏が追求する「ニューヴィンテージ」のスタイルを、秋冬の定番素材であるコーデュロイで表現した、雰囲気抜群のファティーグパンツです。このアイテムの最大のテーマは、「Sun-Faded(サンフェード / 日焼け)」。長年、強い日差しの下に放置されて色が退色した古着をイメージソースに、紫外線による変色や退色を特殊な加工で再現しています。素材には畝(うね)の太い太畝コーデュロイを使用。ハードな加工が施されているため、生地のコシが抜け、くたっとした柔らかい質感になっています。
カラーは加工により色が飛び、砂埃を被ったようなベージュ、カーキ、ブラックの3色展開です。縫い目やポケット周りなど、箇所によって色の濃淡が激しく出るこのムラ感が、KAMIYAらしい「不良っぽさ」や「グランジ感」を演出しています。デザインベースはミリタリーの定番であるファティーグパンツ。フロントの大きなL字型のパッチポケットが特徴ですが、裾にはコードが通っており、絞ることでシルエットに丸みを持たせる2WAY仕様です。同ブランドのボリュームスニーカーに被せて履いた際に、最も美しいラインが出るよう計算された、現代のスタイルを軸にした一本です。
TALKING ABOUT THE ABSTRACTION | 冬の常識を覆す暖かさ。ウォレットチェーンまで再現した転写プリント
Fleece Denim Print Wide Pants / 2526AW-PT-005
TALKING ABOUT THE ABSTRACTION(トーキング アバウト ジ アブストラクション / TATA)の代名詞である、ヴィンテージデニムを転写で表現したフリースワイドパンツ。このパンツの最大の特徴は、「見た目はヴィンテージデニムそのものだが、実はフリース素材」という究極の「トロンプ・ルイユ(騙し絵)」である点にあります。デザイナーが所有するアーカイブのデニムを、色落ち(ヒゲ、ハチノス)やステッチの凹凸、リベットの錆、ダメージ加工による穴に至るまで、全てを高解像度で転写プリント。数メートル離れた場所から見れば本物と見分けるのはほぼ不可能です。
素材は裏面がふんわりとしたフリース素材を採用しており、通常のデニムが冷たくなる寒い季節でも、毛布を履いているような暖かさと、スウェットパンツ以上の高いストレッチ性を実現。長時間のフライトや移動着としても最強のパフォーマンスを発揮します。シルエットは、ウエストから裾にかけてズドンと落ちる、トレンド感のあるワイドシルエット。デニム生地のようなゴワつきが全くないため、歩くと柔らかいドレープが生まれ、これが「見た目はハードなデニムなのに動きがしなやか」という不思議な違和感を生み出します。さらにウォレットチェーンのプリントがさりげないアクセントに。実用性を考慮し、実際に使えるポケットが目立たないように配置されており、見た目と着心地のギャップで驚きを与えるユニークな一本です。