2020-21 Autumn Winter Paris Collection Review
DAY 2
2020-21AW パリメンズファッションウィークの様子をカメラマン井上が独自の視点でレビュー
2日目はYohji Yamamoto、DEVOA、The Viridi-anne、DUELLUM、GUIDIの様子をお伝えします

2日前のパリ到着時から最終日まで、今回は電車移動がほとんどでした。
路線によって差異はあるのでしょうが、使用した時はストライキもどこ吹く風。
メトロも慣れると便利ですね。

シェアリングサービスの電動キックボード’’Lime’’も便利ですよね。
街中に溢れかえっており、好きな場所で乗り捨ても可能。
使用の際はアプリから車体のQRコードを読み取って乗るんですよ。
私はアプリをダウンロードして2000円ほどチャージしておいたのですが、いざ乗る時に読み込みエラーが出て車体の反応もなく、今回は残念ながら乗るの諦めたんですよ…。
乗ってないんですよ?乗ってないんですけど、あとあとアプリの走行履歴見たら3.5km乗ったことになっていてチャージの残金が36円になってました。
怖いですよね。笑
みなさん気をつけて。

ということで、2日目は電車で展示会場へ向かってスタートしました。

Yohji Yamamoto / Country of origin : Japan

毎回点数の多さに驚かされるYohji Yamamotoのコレクション。
シンプルを軸に作られたジャケットやボトムといったアイテムに、ワッペンやチェーンなどのポイントをプラスしていく20-21AWの作品。
複雑で長い糸を垂らした刺繍を施したり、ペイントでムラのある表情を持つ厚手のニット、さりげなくあしらわれる内田すずめ氏のプリントなど山本耀司氏の遊びの効いたセンスを感じさせます。
左右で異なるチェック柄を組み合わせたりするアンバランスさを持つアイディアであったり、シャツに組み込まれたストールが生み出すドレープは性別の垣根を超えた雰囲気を醸し出していました。

アウターには一つ一つにしっかり容量のある大きめの内ポケットを複数つけたものも排出し、内側の作りにまでこだわりを表現。
重厚感漂う中に遊び心を差し込んでいく今季のコレクションは注目の展開となっております。

1.20-21AWコレクション
2.ストールはファリエロサルティの生地を使用している
3.トップスも生地の種類は豊富
4.ニットアイテム
5.パンツコレクション
6.手に馴染むレザーグローブをリリース
7.ストラップが稼働するバッグ
8.毎シーズン気になるシューズもリリース
9.ワイルドシルクの生地
10.副資材へのこだわりもDEVOAの特徴だ
11.表情のあるアウター

DEVOA / Country of origin : Japan

アナトミカルな部分を強めに出したDEVOA20-21AWコレクション。 
毎シーズン素材に研究を重ね、今季新たに提案するのは静電気を抑えるライニング。
展示会場ではデザイナーの西田大介氏が作品について直々に説明してくれるのですが、素材にかける思いは深く、底が全く見えません。
繊細で緻密なDEVOAのモノづくりは生地からスタートして生まれるということを改めて感じる作品展開でした。
ドビーチェックのチェスターコートや特徴的なワイルドシルク100%を使用したコートは必見。
ファリエロサルティだけでなく数種類の海外の生地ブランドを使ったアイテムも見られました。
しなやかなカーフレザーグローブ、ストラップが可動するバッグ、そして久々にベルトをリリースするなどニューレザープロダクトからも目が離せません。

DEVOA20-21AWコレクションについては後日改めて詳しく紹介しますのでお楽しみに。

1.20-21AWコレクション
2.3.3wayのトップスは別々に使用すると印象もがらりと変わる
4.5.The Viridi-anneはアイテム数も多い
6.変化を持たせたニットウェア
7.オーバーオールをリリース
8.サングラスコレクションはニューカラーも登場
9.ポケットの多いバックパックは取り外すとポーチとしても使える
10.撮影スタジオをショールームとして使用 自然の明るさでコレクションも映える

The Viridi-anne / Country of origin : Japan

20-21AWではシンサレート入りのダウン、ニットとナイロンブルゾンのコンビネーションジャケット、ラムレザーのなかにシンサレートを組み込んだリバーシブル仕様のブルゾン、バイカラーのスウェットパンツ、異なる編みを組み合わせたニットなどなど特筆すべき注目アイテムの多いコレクションとなりました。
毎回人気の高いハイネックメルトンコートは新型となって登場。
ダニエルアンドレセンとのコラボレーションアイテムではチャンキーニットアイテムをリリース。

ファンの多いブランドとして君臨するThe Viridi-anne。
今季のコレクションもまわりの期待をはるかに超える作品を展開していました。

1.DUELLAMは全11型のコレクション
2.3.4.ブランドのコンセプトを落とし込んだジャケット
5.パンツもアクセントの効いたものを展開
6.7.8.黒、赤、白のステッチ
9.前後両方で着用可能なニット
10.シャツの背面にはボタンがついている
11.ニューブランドDUELLUMに注目

DUELLUM / Country of origin : Japan

The Viridi-anneが2面性を持つ新プロジェクト、DUELLUM(デュエラム)をスタート。
もともとは或るダンサーのために作られた舞台衣装をもとに始まったそうで、今回のコレクションは11型からなるもの。

アイテムにあしらわれる黒、白、赤の特徴的なステッチが目を惹きます。
ジャケットにハーネスがついたり、パッチワークが施されたりと、ディティールとギミックはまさにこのブランドが織りなす2面性、あるいはそれ以上の多面性を感じられます。
見応えのある11型のラインナップはThe Viridi-anneとはまた違った表情を見せるブランドとして、我々も大きな収穫を得たのではないでしょうか。

1.ショールーム入り口はブランドの世界観に溢れる
2.会場内の雰囲気も見応えのあるものに
3.ペイントされたシューズ
4.5.6.シーズンカラーのテーマは蛍光ペン
7.ペイントタイプのデザインはバッグでも展開
8.個性的なプロダクト
9.ジュエリーはブランドの刻印もしっかりと
10.GUIDIのプロダクトは非常にバリエーションが多い

GUIDI / Country of origin : Italy

GUIDIのショールームでは毎回楽しませてくてる演出がありますが、今回はinstagramのguidi_communityが10周年ということでその中の写真を壁や床一面にプリント。
世界中から愛されるブランドのパワーを感じられるショールームは圧巻でした。
アイテムではシーズンテーマの蛍光ペンからインスピレーションを得たオレンジ、ピンク、グリーンといった発色の良いカラーを展開。
またブラックのレザーをベースに上記の3色に白を加えてペイントしたデザインのものも特徴的。
定番のモデルから新しいモデルまで、ひとつひとつのレザープロダクトに迫力があるのがGUIDIの魅力。

人気の高いウォレットや、リングやバングルなどのジュエリーも数種類ピック。
レザーとシルバーのコンビネーションで創り出されるGUIDIのジュエリーは見る物を惹きつける特別な存在を示してコーディネートに彩りを加えてくれそうです。
入荷が待ち遠しい20-21AWコレクションとなっております。

これにて2日目終了です。
別チームはY-3、masnada、Poem Bohemienを回っていますので是非話を聞いてみてください!

もともとパリ展示会において、.LOGY Kyotoで取り扱いのあるブランドを回るのは少ないのですが保田はフィッティングモデルとして活躍。
The Viridi-anneの展示会場では撮影数も多く、フィッティングモデルと保田と分担してもらうことでだいぶ助かりました。
ピック数の多さにフィッティングモデルも苦笑いしていましたが、でもそれだけ良かったということで。笑 20-21AWコレクションに乞うご期待です!



3日目はBORIS BIDJAN SABERI、11BY BORIS BIDJAN SABERI、O project、HORISAKI、Werkstatt Münchenの様子をお伝えします