2020-21 Spring Summer Paris Collection Review
DAY 3
2020-21AW パリメンズファッションウィークの様子をカメラマン井上が独自の視点でレビュー
3日目はBORIS BIDJAN SABERI、11BY BORIS BIDJAN SABERI、O project、HORISAKI、Werkstatt Münchenの様子をお伝えします

展示会初日こそ少し雨に振られたものの、残りの3日間は晴天でした。
特に3日目の朝は個人的にいちばん気持ちが良かった気がします。
アパートを出てすぐ大通りがあったのですが、何かのイベントのためか道路が封鎖されており車の通りがなく、道の真ん中を闊歩できたんです。
車の無い通りのはるか先まで見渡せる景色や、穏やかな空、静けさの中のピンとした空気感は冬の朝という感じがしてとても綺麗だったんですよ。
写真撮ってないですけどね。

桃谷、保田、小林とBoris Bidjan Saberiの展示会場に向かうところから3日目がスタートしました。

BORIS BIDJAN SABERI / Country of origin : Spain

11by BBSのフロアのひとつ上に堂々と構えるBoris Bidjan Saberi。
20-21AW は”TECHNO PUNK”をテーマとしたコレクションを展開。
デザイナー自身もフロアに現れるなど、ただでさえ重厚感のある空気が流れるショールームにはブランドの持つオーラがより一層漂います。
シーズンカラーはブルー。
全体の所々に差し込まれるブルーのアイテムは重厚なコレクションの中に凛とした華やな精悍さを加えています。

今シーズンのテーマ、テクノロジーとパンクをブランドの解釈を交えながら作品へと落としこむ大胆かつ緻密なスピリットを体感できました。
今回はウェアだけでなくシューズと、ブランドスタッフもオススメだというマッチ入れなるペンダントもピック。
必見なので是非楽しみにしていてください!

11BY BORIS BIDJAN SABERI / Country of origin : Spain

今回、残念ながら11by BBSの展示会場はBoris Bidjan Saberi同様、撮影はNGとなっていましたので文章のみでご紹介致します。
定番のSALOMONとのコラボレーションスニーカーからはブルー、ピンクといった新色がリリース。
コレクション全体からはBoris Bidjan Saberiと同じシーズンカラーでもある落ち着いたブルーが所々目を惹きます。
定番モデルでもあるアウターや、インナーとしても使えるノースリーブのダウン、タンクトップなどの気になる新しい提案もちらほら。

その他では、Massive Attackのコラボレーションアイテムも展開。
20SSのシンプルな印象に比べると、少しずつ11byBBSならではといったブランドの特徴が現れだした20-21AWコレクションのラインナップとなっています。

1.ブランドならではのパターンのアイテム
2.今季はカーキ系もリリース
3.淡いカラー展開も
4.ブランドが織りなす生地感
5.ニットコレクション
6.緩めのシルエットのアウターや丈の長さはブランドの特徴となっている
7.性別にとらわれない今の時代に合ったスタイリングを生み出す

O project / Country of origin : Belgium

20SSと同じO型に配置されたラックからは20-21AWコレクションではまた違った印象を見せていました。
全体的な雰囲気はカーキ、墨黒、ラベンダーといった落ち着いた雰囲気の中ライトブルーのような淡いカラーも目につきます。
ベーシックながらもディテールはこだわりつつ、脇下にもゆとりを持たせた緩やかな丸い感じのシルエットはこのブランド特有のアイデンティティを強調させています。
ニットはオーバーめのワンサイズのみ。
着丈の長いアイテムなども代表的ですね。

シーズンテーマを特に設けないブランドではありますが、ユニセックスプロダクトとして展開している同ブランドは確実に今の時代に合った独自の路線を切り拓いて進んでいる、そんなパワーを秘めたコレクション展開を見せてくれました。

1.ショールームに並べられた作品集
2.生み出される作品は個体差もありまさに1点もの
3.4.レイアウトに使用されたオブジェはデザイナーの手作り
5.特徴のあるデザインは多い
6.リボンのような装飾がついたものも
7.バーンドタイプのモデル
8.追求を重ねた帽子は特別な雰囲気を持つ

HORISAKI / Country of origin : Sweden

HORISAKIのデザイナーはANNNASTESIA Nagoyaの小山やFASCINATEの小林とも知り合いのためフランクな空気に包まれました。
ショールームでは鉄板に木の枝を立てたデザイナー手作りのオブジェに作品が堂々と並びます。
ベーシックな印象のものから個性的なデザイン、装飾が施されたものまで作品の幅も広く、特に昔からのコレクションでもあるバーンドのシリーズも見応えは抜群です。
素材はビーバーファーフェルトの柔らかな手触り。

かぶり手の気分や雰囲気で形を変えられる柔軟なプロダクトはコーディネートをひと味もふた味もプラスさせるアクセントに。
数多の作品に目を奪われ思わず試着してしまう、作品に込められたセンスが放たれた展示会場となっていました。

1.並べられたコレクションは圧巻
2.シルバーアクセサリーは煌びやかな印象を作る
3.まさに神は細部に宿る
4.影にも目が行くのは作品が素晴らしいからこそ
5.作りの細かさは芸術的だ
6.陰影がプロダクトに深みを生んでいた
7.モチーフがはっきりしたものはアクセントに
8.ニットキャップはシルバーのピンを外すとスヌードに
9.付け方で表情は一変
10.重厚感のあるプロダクトを多数排出

Werkstatt München / Country of origin : Germany

Werkstatt Münchenのショールームではサークル状の天板に作品が並ぶといったレイアウトがずらり。
FASCINATEでも取り扱いの多い方ですがそれでも全てのプロダクトが並ぶと圧巻です。
今回はリング、ブレスレットはさることながらベルトやニットキャップなどの小物もピックすることに。
特にピンの取り外しによってスヌードにも変化するニットキャップは個人的にツボでした。

ネックレスもつけ方によって異なる表情を演出できるものや、リーフがあしらわれたチェーンタイプのブレスレットもセレクト。
無骨な印象のチェーンとそれに施される繊細な彫金のクロスオーバーが絶妙なバランスを生み出していました。
20-21AWの入荷にご期待ください!

これにて3日目は終了です。
別チームはRICORRROBE、bergfabel、Maison Margiela、Hamcus、kujakuを回っているので是非話を聞いてみてください!

3日目の夜、アパートにて前日までとは違うルームウェアを着ていた保田に敏感に反応する桃谷。
どうやら保田は綺麗好きなようでルームウェア、下着は多めに持ってくるんだそうで。
かくいう私はルームウェアのトップスを持って来るのを忘れて次の日に着るカットソーを着て寝ていました。笑
前回は歩きやすい靴を持ってこなかったり、今回はレトルトカレー持って来ているのにご飯を持ってこなかったりと私は何かと忘れがちなようです。
とりあえずは、パスポート、カメラ、携帯電話は絶対忘れないように、気をつけますよ。



4日目はJAN-JAN VAN ESSCHE、KLASICA、hannibal、D.HYGEN、cornelian taurus by daisuke iwanaga、DIMISSIANOS & MILLERの様子をお伝えします